※本公演は終了しました
舞台写真
令和2年12月5日(土)14:00
くまもと県民交流館パレア 和室
小納戸威留 石川雅道
横峯成樹 青谷一郎
小林ハル 馬渡直実
宮部モト 中村百合花
森村清 蓮見トーヤ(佐賀さわげ)
山村マツ 村上習子
作・演出 松本眞奈美
舞台監督 坂本龍彦
音響 谷口晋平
照明操作 WGE
着付 島崎三和子
制作 MR&CP
(あらすじ)
そこは探偵小説の重鎮“小納戸威留”先生の部屋
今しもやって来たのは、新しく担当に付いた編集者“横嶺成樹”。作家と編集が互いに腹の探り合いをしながら表面上は穏やかに世間話をしていると、若い女中の叫び声が響いた。
作家の家で実際に起こった事件。
謎を解くのは、作家か編集者か?
(解説)
戦後すぐの映画を観て、その言葉の美しさに心魅かれた。ともかく美しい響きの日本語を話す芝居を見たいと思った。しかし、あまりに現代と感覚が違い過ぎると、それを理解するだけで疲れる。
出来れば、話としては楽に見られる肩肘張らないものがいい。いわゆる娯楽がいい。
しかしながら、そういう芝居はそうそう転がってないので自分で作る事にした。
そんな時、江戸川乱歩の編集者を横溝正史が担当していた事を知った。そうだ!美しくワクワクする探偵小説のような芝居を作ろう。
まさに小説のように文章を語る芝居。
役者が一苦労する事だけは、脚本を書く以前に確信している。
通常の演劇の公演と一番違うところは、役者が脚本を手にした状態で演劇を進めていく公演形式です。
脚本を読むスタイルとなっているのはあくまで形式で、役者は「役」として演じ、演出方法によっては、立ち上がり、動き、脚本を持たずに演じる場合すらあります。身体表現をせずに小説などを読み上げる「朗読」とも違うものです。
お客様は、役者たちの声や動きや表情でそれぞれのキャラクターがどういう動きをしているのか想像しながらお楽しみいただきます。お客様独自の作品が出来上がるというものです。
日本では「リーディング公演とは何か」についての定義や解釈にはいろんな考えがあり、表現の方法や上演目的もさまざまで、「リーディング公演」そのものを本公演とする上演も増えつつあります。
今回の「月は東に日は西に」は、もともと演劇公演として上演予定だった脚本を、「リーディング公演」として再構築し、役者が脚本を舞台上で読みながら、お客様の想像力と共に創り上げていく作品です。
どうぞ、役者たちと共にお楽しみください。